ふたりのおばあちゃん
私には2人の祖母がいました。
毎日一緒に暮らしていた母方の祖母と、
隣町にいた父方の祖母。
私にとって「おばあちゃん」と言えば、一緒に暮らしていた母方の祖母で、
祖母は自分の創った洋服を委託販売でお店に置いてもらってたり、
近所の人と劇を見に行ったり、歌を習ったり。
九州の女でお酒も強かったみたい。
感情表現も豊かで豪快。すぐ泣くし、大声で笑う。
家中の誰よりも外国を旅してたし、
とにかくハイカラでアクティブな人でした。
プレゼントするのも好きな人で、
いつも おみやげやら、おやつやらを
孫の私たちや近所の人たちに配っていました。
旅に出ても、旅先で出会った人に自分の創った小物類をプレゼント。
洋裁をやってたので、ハギレで創った巾着袋やらティッシュケースやら
それはそれは、たくさんあったんですね。
祖母が亡くなったときには、
縫いきれなかった材料が押入いっぱいに詰まっていました。
ミシンのそばにも、創りかけの服があって…
「なんだか頭が痛うてね」と床についてから、わずか1週間。
驚くほど、あっけなかったです。私がハタチの時でした。
・
・
・
えっと。
祖母の思い出話は、さておき。
印象に残ってる言葉があるのです。
それは、何のタイミングだったか、
すごく大きなプレゼントを
隣町にいたもうひとりの祖母からいただいた時のこと。
それに対して、ボソッと
おばあちゃんはこう言ったのです。
「たまーになら、いくらでもできるね。
えぇとこ見せられるね。
おばあちゃんは、いつもしてるよ」
確かにね、って当時も納得した覚えがあります。
日常になればなるほど、
飛び抜けて印象に残るほどの
えぇとこを見せるのは難しい。
人と人との関係は日々、移りゆくけれど、
日常を共にしている人にこそ感謝(^_-)-☆
まみ
http://odekakest.com
http://ideastocker.com
2013年9月12日